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2016-10-08

いろは歌とタントラヨガ

すこし前に、いろはにほへと…を墨をすって筆で書くのを習い始めました。かな書道というんですね。
もう何年もこの逗子のヨガクラスで一緒に学んでくださっている方がお習字の先生で、ヨガの後にときどき教えていただいています。


 いろはにほへと ちりぬるを

 わかよたれそ つねならむ

 うゐのおくやま けふこえて

 あさきゆめみし ゑひもせす


先日、シュリカリアシュラムで一緒だった友人が貸してくれた、仏教、唯識の本を読んでいたら、この「いろは歌」は生きていながら時空を超えることをあらわしていると書いてありました。「浅き夢見じ酔ひもせず」の世界に至ること。夢、幻である世界から目覚めようではないかといろは歌は訴えていると書かれていました。

 「色はにほへど散りぬるを 我が世たれぞ常ならむ」は諸行無常を言い表しています。つぎの「有為の奥山今日越えて 浅き夢見じ酔ひもせず」が有為の世界から無為の世界に至って、迷うことなく苦しむことなく安楽に生きることを表しています。
 有為は現象世界、無為は非現象世界ですので、有為を越えて無為の世界に至るとは時空を超えた非現象世界に至ることです。
 それは生きていながら時空を超えることを意味します。それは幅のない(何秒間と測ったりできない)"いま"になりきることです。 
「阿頼耶識の発見」横山紘一著 より 



シュリカリアシュラムでも時空を超えたもの、FormlessでTimelessなものを教えてくれます。幻に惑わされず真実をみて生活することを教えてくれます。
ヨガのクラスに来て、リラックスして、無意識で、直感で、アーサナを行うというのはこういう事です。シンプルなのにそのとおり実践するのはなかなか難しいですが、こういった方向でクラスを行っています。


何をあらわしている、などとは全く知らず始めたいろはの手習い。千年つづく日本独自のかな文字、書の文化。仏教をはじめ日本の精神文化をあらわすものは実は身の回りにあふれていますね。
いろは歌は、タントラと繋がりのある真言宗との縁が深いとの説もあるようでおまけに嬉しい気もします。


金曜のヨガクラス後にときどきかな書道のお教室があります(いろはだけではなく和歌などさまざまに進んでゆくようです)ので、ご興味お持ちでしたらぜひご参加ください!